広告代理店、広告運用を行っているWebマーケティング会社の方の中には、共感してくれる人もいるかと思います。
「インターネット広告の予算はいくらかけたらいい?」
「インターネット広告の予算はいくらかけたらいい?」「いくらが最適?」と質問を投げかけたことありませんか?
そのような質問をすると、広告代理店や広告運用会社の多くが前置きとして、「やってみないと分かりませんが…」「あくまでも想定で…」ということを話すると思います。
これ、どういうことか分かりますでしょうか?
広告代理店は「結果までは予測できない。」からです。
じゃ、なんでシミュレーションできるの?
というご質問があるかもしれませんが、あくまでも一般的な数値を元にシミュレーションしているわけですし、営業で受注を取るために良い数字を提示するのが当たり前です。
シミュレーションするうえで必要な数字
- クリック単価:Google広告のシミュレーターで算出
- クリック率:5%~8%
- コンバージョン率:1%~1.5%
最低限、上記の3つの数字から、使える予算から数字を算出する感じです。値は、広告代理店の経験から違うこともありますが、あくまでの希望的観測も含まれた値であると思っていただければと思います。
予算100万円のシミュレーション例
それではシミュレーションに必要な数値をもとにシミュレーションしてみましょう。
分かりやすいようにクリック単価は100円と想定します。
- クリック数:10,000回
- 広告表示回数:200,000回(クリック率5%)
- コンバージョン数:100件(コンバージョン率1%)
- CPA:10,000円(広告予算÷コンバージョン数)
こんなシミュレーションなら1分でシミュレーションできちゃいます。
同じような業種や商品・サービスの広告運用を行っている広告代理店であれば、もう少し精度の高い「シミュレーションに必要な数値」は算出できるかと思います。
ただ、このシミュレーションで算出した数値って適当で、「その通りにはならない。」というのは広告代理店の担当者も分かっています。
その証拠にシミュレーション通りの結果だったか振り返ることも少ないですよね。
なぜシミュレーション通りにならないのか?
成果がシミュレーションできるくらい優秀な広告マンがもしいるとしたら、おそらくその優秀な広告マンは独立してそのビジネスをやる方がいいと思います。
シミュレーション通りにならない理由
- 商品
- 外的要因
- ターゲット属性
- プロモーション企画
- Webサイト・LPなどのコンテンツ
- ブランド認知度
- 地域性・人口
上記のように、企業ごとによって商品やサービスも同じようでも訴求軸が違ったり、キャンペーンやそれに付随するコンテンツも違います。
数値化できない要素があるのに、精度が高い広告成果のシミュレーションは不可能に近いです。
同じ業種でも数値は違ってくる
下記は私が運用しているフォトスタジオの数字です。どうですか?全然違いますよね?
期間やキャンペーン内容、ターゲットエリアは機密情報なので伏せておきますが、同じ期間内で同じような写真撮影内容での広告運用の結果となります。
七五三や成人式、フォトウェディングなど写真撮影のサービスは同じでも、なぜか広告の成果が全然違ってくるのです。
これだけ同じ業種の広告運用をしていれば、「この結果はちょっと異常値だな」「この結果は良さそうだな」というのは広告運用をしていると気づきます。
広告代理店の選び方としては、まず同じような業種の運用経験の有無を確認しておくこと良いと個人的には思います。
シミュレーションよりも大事なのは、運用開始直後の結果検証
ここまで読んでいただいた方ならシミュレーションがいかに無意味なことかはわかっていただけたかと思います。
もちろん、会社の上司に許可をもらうのにシミュレーションが必要だったりはしますが…。
シミュレーションよりも大事なのは?
シミュレーションよりも大事なのが、広告運用開始をした最初の1ヶ月、特に要注意なのが最初の1,2週間です。ここでの反響に対する振り返りが、将来的な広告の費用対効果を最適化するうえでは大事になってきます。
ただ、ここで一つ問題なことがあります。
広告代理店から「1ヶ月ではサンプル数が少なくて検証が不十分です。」って説明を受けたことありませんか?
「まだ広告が最適化されていないので、もう少し時間が必要です」とも言われてくると思います。
これをそのまま鵜呑みにするのは辞めましょう。(サービス提供者である自分が言うことでは無いですが…)
確かに広告予算が数十万円と比較的予算が少ない場合は、一理あります。
ですが、最初の1,2週間の結果は、広告主のあなたも毎日広告の管理画面を見て、出てきた数値の動向は見るようにしてください。
それぐらい最初が肝心です。
広告代理店に頼めば広告管理画面を共有してもらえます。
毎月1回のレポートだけとなると、施策が1ヶ月遅れます。
たいがいの広告代理店は、1ヶ月に一度訪問して、そこでレポートと今後の施策提案を行います。インターネット広告の特徴は、毎日広告設定を変更しようと思えばできるところにあります。
さすがに毎日設定を変更したりすると検証も何も無いのでしませんが、ちょっとでもおかしなアラートが出てたら変更するぐらいのスピード感はあるのが理想的な運用です。
少なくとも数字を見て自分で判断できるくらいにはなろう
広告運用代行サービスを提供している身ではありますが、すべてを広告代理店の担当者に任せるのではなく、数字の見方と運用方針は最低限広告主である自分たちで判断できるようになることをおすすめします。
広告代理店からの報告を待つのではなく、自分たちでリアルタイムに確認していきながら営業方針を作っていくのが理想的な広告運用だと思います。
インターネット広告の基本を学び方
【上級者】本気で自分で広告運用をされたい方
広告代理店にお願いするのではなく、自分自身でインターネット広告の運用をやってみたい方は、GoogleのスキルショップでGoogle のビジネス ツールをマスタするのも一つの方法です。
Google サービスのエキスパートが作成した e ラーニング コースで、認定資格まで取得できたらもう広告代理店に任せなくても大丈夫なレベルになります。
Googleスキルショップ
https://skillshop.exceedlms.com/student/catalog/browse
Google広告の運用が分かれば、どのインターネット広告運用も問題ないと思います。初級、中級、上級と別れています。認定資格を取るのであれば、其れなりに勉強が必要です。
私も7,8年前くらいにGoogle広告の認定資格を取得しましたが、それなりに基礎が分かっていることと単語の意味(結構、横文字が多かったです)が分かってないと苦戦するかもしれません。
【初心者】インターネット広告の仕組みを理解したい方
インターネット広告に使われる単語の意味とかも分からない。
そのような方については、本を読んで勉強する程度で十分だと思います。細かいところは分からなくても、押さえておくポイントは、以下の通りです。
- 広告の種類を知る
- 広告の入札戦略を知る
- キーワード広告とディスプレイ広告の違いを知る
このぐらい分かっておけばまずは十分かと思います。